ウォッカ
せなかにのせたあたま こんなに近いのに遠い
テレビ観て笑ってる声が憎たらしかった
1ミリたりとも変わらない完璧な視線
茶色い髪と左耳のピアスを睨んだ
酔っ払って気持ち悪くて外の風に当たって
ねえなんで 計算どおりでさあ
少し時間を置いて だけどまっさきにドアを開けて
なんで 来てくれるの? 頭を撫でてくれるの?
指を絡めてくれるの?
『いないほうがいい?…いたほうがいい?』って
いたほうがいいに決まってるじゃんか ばかー
紡いで 紛らわして
続きの言葉 何度目かの
6年前と同じ204号室の階段で
あのときはこんなの想像する由もなかったね
あたりまえだけどさあ
甘くてゆるくて怠惰で かなしくもあって
おどろくほどドラマティックだ