オータム・イエロー

雨だしね、もう帰る？って21時の改札で
言ってることとちがうじゃん
絡めた指、ギュッと力をこめた

もう秋なのに
例年、カラカラと寒くなる温度はまだ甘くてゆるくて
メールの顔文字さながら
（このふたつ。濫用中→）　(=´▽｀=)　(ノ´д｀*)

交わりながらも通過する想い
相対的な感情　わたしの解読コード　アンテナ
きみにただしく伝わるわけなくて
だってべつの生き物だし
けど　すきで　だから
ありのままのきみの傍にいれればいいんだよって
傲慢かなあ
『いいこだねぇ』って、あたたかい手がわたしの髪を撫でた

制服のスカートをゆらしながら、
カバンにアタックを喰らわせたあの季節
4周して、またお目見え
（おもえばあの瞬間に、わたしたちは墜ちたのではなかろうか）