砂地

おねえさんぶって我慢してううん我慢してるのにじぶんでも気付かなくてにこにこ受け止めて撫でて、だけど跳ね返されて(もっとひどいときは躱されて不機嫌なまんま)それでも追いかけて窺って投げかけて。
そうするのが当たり前で。そうだそういえば。


いつからか疲れちゃったんだなあ。
大爆発。
そうだよわたし本来こんなことできる器じゃない。
きみが特別だっただけ。
きみを含めた、あの頃の皆が特別だっただけ。




きみが愛したのはわたしの幻想だ。
だってほんとうのわたしはもっとわがままで。ひとにあたたかく構っていられる優しさや余裕なんか全然なくて。
甘えたい。
ダメでもそれを認めてほしいし、そんながんばれないし、弱いし、不満とかぐじぐじ言っちゃうし、寄り掛かりたいし。




きみが好きだったのは、広い心の背伸びしたおねえさんのわたし。いっしょにいられることだけを見つめて、じぶんなんか二の次で。
だけどお互い都合がよくて、楽しいことだけいっしょに笑うだけ。辛いことは見て見ぬフリ。それか美化して自己満。


苦しいことも悲しいこともいっしょに手を繋いで乗り越えられないならば。
もう先の道はないんだなあ。




きみが愛したのは
わたしの笑顔というマボロシ
ほらだって、わたし最近泣いてばっか




お互い 失いたくないだけじゃ、なんにも手にできないよ