ケーキ

小松未歩8~a piece of cake~
また季節が変わってしまう
かじかんだ手を握られて、
冷たいじゃんって差し出されたマフラー
やさしさよりも懐かしさ それと仕草
グレーのモコモコに染み付いた煙草の匂いに、
5年の歳月と現状 不器用なウインクを


春とか初夏とかさあ
不安定でやってらんねえぜ
わたしもきみもふくめて


うらがえし
ねえ 春の狂気の所為にして、電話してもいい?
寒さに弱いきみを、春を理由に連れ出して
夜風のつめたさを味方につければ、ほら手も繋げる
という安易な乙女回路ぐるぐると何往復も